デッサン人形をいじってたらこのカタチ。外向(がいこう)って何だろー??ってのがこの回の始まり。外向って外向き(そとむき)のこと。何に対してどこが外向きなのかというと、それは描くターン弧にたいして上半身が外側を向いている状態(・・だろう)。または、ハの字の直滑降で、俺は両方の板に対して外向をとっているぞ=、という方もいらしたので板に対して、というのもあるのやも・・。僕自身、アルペンのレーシングコーチ以外で外向という言葉を使わないので、テレマークの場合には何とも自信無し。もし「もっと外向をとりなさい!」って言われたら上半身を捻り、胸を外に向けて上写真のようにするのかしら。。
ちなみに「外向傾(がいこうけい)」と言った場合には傾き(アンギュレーション)が加わり上左写真のようなイメージに。NZで習ってた時にはダイアゴナル(対角)との関連付けで、たしかダイアンギュレーションって呼んでたかもね。日本だと傾いて「くの字」。ただ棒立ちで傾くとそれは内倒(ないとう)。上右写真なんかは内向内倒なんだけど、今こういう感じの人多いよね。太めでロッカーな板履いてね。調子よくくるくる〜くるくる〜。中回りもそんな感じでね。 さて、下の動画はNTN履いた僕。僕は外向をとっているのだろうか?
答え:No(ノー)(3回、サッチャーさん風に)。僕は下を向いてただ脚を振ってるだけ。直滑降に脚振り。当然、上半身はずっと下向き。上述したような、上半身をターン弧の外側に向け〜とか、板に対して云々〜なんてのは意識として全くの皆無、微塵もなし。外向、外向傾ってアイディアなくっても、これだけ滑れればヨシでない?(←自画自賛だね)。どうしたらそんな滑りになるのかというと、そのベースは何度も言うようだけれどシンプルに「直滑降」。しかもバックカントリーでのね。。といきなり話しの流れがアレですが、当倶楽部、お客さまにはまず直滑降からエントリーしてもらっている次第。会場は圧雪されたゲレンデではなくその外で。ステップ板で適当に移動、自然に止まれるラインをお客さまに選んでもらい、ひとまずスゥーっと滑りだすと→転びます。なぜ転んじゃった?考えますよね。もう転びたくない(←だよね)。上半身と板の進むスピードが食い違うから転びます、と言われればまさにそれ。足が先に行ってしまえば尻もちだし、反対に板がつっかかると今度は(スーパーマンのように)前方へ。左右、片足だけがつっかかるって場合もある。んー、板は潜るとつっかかるのね、つまりは失速、急ブレーキ。まずは両方の板を同じスピードにしなくては・・。同じ浮き具合大事。わらわらわら〜と足裏を押したり引いたりと意識集中はひとえに転ばないため。厚みのある雪での成功体験が薄紙を重ねるよう・・。下動画↓
よろしいんじゃないでしょうか!なんだか当初は外向についてアレコレ書こうとはじめたこのページでありますが、上動画他を見てたらすっかりその気が失せました〜。ヒールフリーはまずはステップ板履いて、バックカントリー行って始めればいいのですよ(←キッパリ!)。そしたらやれること、やれないこと、やったらまずいこと、そしてうまくいくこと、イントラのアドバイスなんか無くたって分かるもの。お客様同士で見合うしね。最終的に転ばずに立っていられた者の勝ち。いいねーー、この分かりやすさ!
ちなみ、直滑降を揺らしていって弧の連続となった出来栄えのものを、僕は美しいシュプールと呼びます。僕の勝手な定義では弧が左右対称、上から見ても下から眺めても真ん中に一本、見えない直線ラインが見えるもの。直滑降ライン。フォールラインに引っ張られることを第一に、そこを外さずに、あとは板を横に出したり引っ込めたりと。そも、スピードコントロールのためにターンしてるというよりも、落下にまとわりつく板のビヨンビヨンが面白い〜〜ってな具合。下動画(鳥海山祓川)や写真(雪倉岳)がそんなでしょうか。 ↓
んーー、ステキですね〜。みんな強いね。ちなみに全員、豪雪のスキー場の隣に住んでるような人たちばかり(笑)。そりゃ上手いし強いわけだ。でもね、雪国でない、都会に住んでる方にもこういう滑りでこんなシーンを楽しんでもらいたいのだね、僕は。その手助けとなる上達へのステップ、これをメソッドと言うのだけれど、それはうちにはあります(←キッパリ)。他方、圧雪したゲレンデで出来ないことは山ではできないよ!と言う人もいるようですが、僕にはゲレンデのみでしか通用しない動きをしているようにしか見えません。先にあげた外向や外向傾がその一例ですが、これは上下動に付帯する技術であるので、そも安心して上下動できる下地の沈まない環境、つまりはゲレンデじゃないといけません。またゲレンデゆえに生まれたテクニック、と分類してしまって良いでしょう。ゲレンデを滑りたいという人はゲレンデで基礎を積めばよい。ただ、山を目標に、という人は山で最初のクールの基礎を積んだほうが変にならないかもね(←ほんとそう思う!)。スキースクールの集まりで、「無理無理、、練習できる山ってどこよ−?」と言われたのはもう10年以上も前のこと。今ではエントリーをBCクロカンにすることで会場をぐっと近場のBCに持ってくることができました。また、テレマークはステップ板を組み合わせることで6月/7月の立山でのスクールが開校しています。僕の好きなハーフ&ハーフはゲレンデと山との組み合わせ。これが今の日本のちょうどかな。アルペンのケツを追っかけてるイントラ諸氏よ、ちょっとはゲレンデの外でのレッスンもしてみちゃーいかがかい?(←夜の部、って意味じゃないよ、一応ね・・)。
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