ミネネウスユキソウ 「峰薄雪草」 きく科 八方尾根 7/28
 エーデルワイスでお馴染みのウスユキソウ。全体をやんわり覆う白い綿毛がいかにも高山らしく花的には地味であるものの、エーデルワイスと親戚であることより、「あ〜、なるほど、エーデルワイスね♪」と反転、人気としては上位にランクインされる花ではないでしょうか。事実僕も、高山植物→山→山岳→スイス→といえばエーデルワ〜〜イス♪といった発想過程(笑)。「なるほど似てるわねぇ♪」とお客様の反応、八方でありながら頭の中は瞬時にしてスイスはグリンデルワルト辺りに飛び、夢見心地、アルプスの少女ハイジのテーマソング、空からブランコ〜など思い描いてしまうのではないでしょうか(??)。
 えー、さて、このスイスの山を連想させるミネウスユキソウ、実は科でいうと「きく科」なんです。えっ、菊といえば菊のご紋!!なんだ、なんだかいきなり純和風じゃないですかぁ、それって〜♪・・というミスマッチな驚きあり(笑)!
 さてさてそれではルーペのお出ましです。写真、花の中央部分に茶色・黄色い丸い部分が5〜7個見受けられます。これが実はきわめて小さい管状の花が集まったもの。こういった形態を頭状花といいますが、これが5〜7個あるわけです。似た例では意外なところで「フキノトウ」(参考)。このように、小さな花が集まってまるでひとつの花のようになっているのがキク科植物に共通した特徴ということです♪えーーと、ですから写真、花びらのように見える部分は葉っぱということになりますね(ナルホド)。
 さて余談のコーナー(笑)。ミネウスユキソウの親戚には「タカネヤハズハハコ(高嶺矢筈母子)」(参考)という花があって、白馬岳〜小蓮華岳間でよく観察できます。なにやら舌をかみそうな名前でもあり、教えてもらった端から違う名前に変化していきそうな具合なのですが、ハハコというだけあってこれは里に行けば「ハハコグサ(母子草)」(参考1 2)、こちらは春の7草、親戚関係なんですね♪さて・・母子草、以前より「なんで母子なんだ??」と思ってました。調べてみますと、前出のエーデルワイス同様毛の生えている状態を「蓬けだつ(ほうけだつ)」といい、元々はホオコグサ・ホホケグサと呼ばれており、それが転じたもの・・となってます。だから漢字の母子は当て字。で、話はここで終わらないんです(笑)♪さて親戚・同属関係の植物が次々と名付けられる段になりました。似ているようでちょっと違うから・・どうしよう・・そうだ、片方が母だから父で行こう!誕生したのが「父子草」(参考)。今度は似ているけどよくみると外人、帰化植物は「チチコグサモドキ」(参考)となり、果ては「ウラジロチチコグサ」までも・・。はてさて、こうしたわけで「ホホケ」がいつのまにやら「母子」になてしまったおかげでたくさんの「父子」シリーズが誕生してしまったという・・・お話でしたん♪ああ〜、また脱線してしまった(笑)!
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